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「おびえ」を知らないと守れない

2011.12.03

ガストソ・バシュラールは「宇宙はnonmaisonである」とも言っています。訳では「非家」と書いて「ノソメソソ」とルビが振られている。つまりこれは「宇宙は家ではない」ということですが、私はまさにそうだと思うんです。そうすると住宅は宇宙や虚無に対抗する装置だと言えるんじゃないでしょうか。まとめて言うと、「ただ居る」場は、まず物理的な障害から守られ、次に会いたくない他人から守られ、一番最後にナッシングネスから守られているという三重構造になっている。

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ナッシソダネスというものは普通は意識されないでしょうが、誰でも潜在的には持っているはずで、それは言い換えれば「おびえ」ですね。生活者は気付かなくてもいいし、それでかえって幸せかも知れませんが、ものをつくる人で、この存在論的おびえを感じていない人は鈍感だと私は思います。おびえを感じないと、ナッシソダネスからの守り方も分かりませんから、そういう人のつくる家は、まあ機能的には住みやすくても、安心して「ただ居る」ことができないでしょう。