毎年発表される高額納税者名簿、いわゆる長者番付の上位を占めるのは、かならずといっていいほど土地成金です。これも、相変わらず地価が高騰を続けていることのひとつの証左といえるかもしれません。東急不動産が昭和五六年六月四日に発表した調査結果によると、首都圏の地価はこの五年間で二倍強に値上りしたといいます。それだけに、庶民がマイホームを手にいれるのも容易ではありません。マイホーム取得計画は、まさに一世一代の大事業といっていいでしょう。
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しかも、庶民にとってますますやりきれないのは、土地や家屋は、買ったとき、売ったときはもちろん、もっているだけでもかなりの税金を負担しなければならないことです。たとえば、あなたが五年前に一〇〇〇万円で買った土地を、いま二〇〇〇万円で売ったとします。この場合にとられる税金は、最低でも五二〇万円です。つまり、土地の時価が二倍の二〇〇〇万円になっていたとしても、換金すれば手許には一四八〇万円しか残りません。したがって、マイホームを買い換える場合など、税金をとられた残りで、それまでより条件のいい土地・家屋はとうてい買えないということになります。何とも不合理な話ですが、これはそれだけインフレが激しく、かつそれに比例して、国や地方自治体の吸いあげる税金が重いというひとつの例にすぎません。このような「酷税」の結果、土地の売り惜しみが横行し、売り惜しみは地価をつりあげ、地価の高騰と重税のイタチごっこが続いています。
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