社会や経済的な構造が大きく変化したことで、不動産の「価値の評価」にも、変化が生まれている。それは、不動産がこれまで持っていた「収益性」の高さが、日本では次第に維持できなくなっていることである。この事実は、住宅・オフィス・店舗・工場など、すべての不動産において見られるようになっている。しかも、ただ単に「賃料が下がる」「坪あたりの賃料が下がる」という「収益力の低下」を超えて、「借り手がいない」、つまり「収益を生まない」という現象が全国各地で起きている。このような状況を反映して、収益を生まないビルや店舗、また利用価値の低い住宅などは売却できなくなっている。「換金」できない不動産が、地方では急増しているのだ。これまで、強い需要に裏付けられた不動産の「収益性」や「換金性」にも、陰りが出てきている。不動産の持っているこの二つの価値を、これからの日本で高めることは容易ではない。しかし、この収益性や換金性が高くならないと、「値上がり期待」という価値も生まれてこないことになる。だが、その実現は難しい。
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